
猫を飼い始めると猫にあわせたお部屋作りが必要になってきます。暖房器具のコードをかじったり、熱源に触れてしまったりと、猫にとって危険が潜んでいます。
こちらの記事では、猫がいる家庭でも安全に使えるおすすめの暖房器具を厳選してご紹介します。
個人的におすすめの暖房器具
猫がいる家庭でも安全に使える暖房器具おすすめ8選
暖房器具を選ぶ際にチェックしたいポイントは以下のとおりです。
- 猫の性格や行動パターン(何に興味を示すか、やんちゃ度合い)
- 安全性(火傷しにくい構造や、転倒時の自動OFF機能があるか)
- 設置場所(リビング・寝室など広さや用途)
- 電気代・省エネ性能(長時間使っても家計に優しいか)
- 価格・予算(長く安心して使えるコストパフォーマンス)
- デザインやサイズ(部屋のインテリアやスペースに合うか)
エアコン
- 安全性◎
- 1年中使える
- つけっぱなし可能
「猫がコードをかじって困る!」「暖房機に興味津々」な猫を飼っている人におすすめなのがエアコンです。
ストーブやヒーターと違い、エアコンには床付近にコードがなく、本体も高い位置に設置されているため、猫が直接触れることができないのも安心ポイントです。
ただし、注意点もあります。
■ エアコン付近にキャットウォークや高い棚を設置すると、猫が飛び乗ってしまう可能性があります。
■ カーテンの近くにエアコンを取り付けている場合は、猫が登らないように登りにくい素材のカーテンに変えると安全です。
エアコンの暖房にかかる電気代は、機種や設定温度、地域によって異なりますが、一般的な6畳用エアコン(消費電力:約500W)を使った場合、
- 1時間あたり:約14円
- 1日8時間使うと:約112円
- 1か月(30日間)で:約3,360程度
が目安です。
ちなみに、我が家の場合、リビングは約20畳ほどありますが、エアコンを1日10時間前後使用して、1か月あたりの冬の電気代は8,000円台でした。
実際に温めているのはリビング全体ではなく、生活の中心となる約10畳ほどのスペースです。
我が家で使っているエアコンは古いモデルですが、最新のエアコンは省エネ性能が大幅に向上しているため、旧型よりも電気代を抑えられることが多いです。
関連:猫がいる家の母の日ギフトは「エアコンクリーニング」に固定!オススメ業者まとめ
ダイソン|空気清浄機付ヒーター&扇風機
- スタイリッシュなデザイン
- 一年中出しっぱなしにできる
- 空気清浄機・扇風機・ヒーターの1台3役
羽なし扇風機で有名なダイソンは、デザイン性と機能性を兼ね備えた高級家電ブランドとして人気です。
中でも「空気清浄機・扇風機・ヒーター」が一体になったモデルは、オールシーズン活躍する1台3役の万能アイテム。
収納スペースが少ない家庭や、季節ごとの家電の出し入れが面倒な人に特におすすめです。
猫を飼っている家庭では、臭いや毛、空気の汚れ対策が気になるもの。ダイソンの空気清浄機付きモデルなら、ペットがいる環境でもクリーンな空気を維持できます。
ヒーター機能も搭載されており、スイッチを入れるとすぐに温風が出て部屋を暖めてくれます。
さらに、専用アプリで外出先やベッドからでも操作できるので、帰宅前に暖房をオンにして暖かい部屋で迎えることも可能です
気になる点としては、
- 運転音:風量を強くすると人によっては気になるかも
- 電気代:1日中使い続けると電気代が高くなるため、短時間の使用や電気代が気にならない人向き
また、ダイソン製品は一般的な家電より価格が高めです。
購入後に「思っていたのと違う…」となると出費が大きな負担になるため、レンタルサービスで試してみるのもおすすめです。
ダイソンをお試しできるレンタルサービス
- 【レンティオ】
家電・カメラ・ガジェット系が得意。長期で利用する場合は「6・12ヵ月割引」あり
関連:【レビュー】扇風機に興味津々の猫対策にダイソンの扇風機(AM07)を買ってみた
ケノンヒーター|全方位放熱型スグダン
- 特許取得の「トリプル暖流」でスピーディーに暖房
- 部屋全体をムラなく暖める(最大11畳)
- デザイン性に優れたオシャレなヒーター
ケノンヒーター「スグダン」は、オイルヒーターと赤外線ヒーターの良さを融合させた革新的な暖房器具です。
名前の通り「すぐに暖かくなる」ことが最大の魅力で、寒い冬でも短時間で快適な空間を作れます
スグダンの独自技術「トリプル暖流」は特許取得済みで、部屋全体を効率的に暖めます。
全方位放熱の仕組みは以下の通りです:
- 遠赤外線 → 身体の芯までじんわり暖める
- 輻射熱 → 床や壁自体を暖めるので室温を維持しやすい
- 然対流 → 温風を出さずに暖かい空気が部屋全体に広がる
掃除やメンテナンスの手間がほとんどなく、手軽に使えるのも嬉しいポイントです。
スグダンの注意点としては、本体価格が高く、電気代がややかかる点が挙げられます。
とはいえ、ペットが居る家庭で「安全性」を最優先したい人には十分に価値のある暖房器具といえます。
公式サイトでは2021年製のアウトレット品も販売されており、「最新モデルにこだわらない」「少しでも費用を抑えたい」という人にはアウトレットの購入もおすすめです。
▶ 公式サイトで見る:ケノンヒーター
デロンギ|オイルヒーター
- 静かで空気を汚さず乾燥しにくい
- 部屋全体をじっくり暖める
- 暖まるまで時間がかかる
部屋をゆっくり安全に暖めたい猫のいる家庭におすすめなのが、オイルヒーターです。
オイルヒーターの中でもイタリアの有名ブランド「デロンギ」は、特に人気があります。
オイルヒーターの良いところ
- 静かで快適:動作音がほとんどなく、猫や人のストレスにならない
- 空気を乾燥させず清潔:臭いやホコリも出ないので、猫が過ごす部屋でも快適に使用できる
- やけどしにくく安全:ペットが触れてもやけどの心配が少ないのが特徴
オイルヒーターは部屋が暖まるまでに時間がかかりますが、電源を切った後もしばらく暖かさが持続します。
石油ファンヒーターのように即効性はありませんが、安全でじんわり暖める暖房として猫のいる家庭に向いています。
Wi-Fi搭載モデルを選べば、外出先から電源を入れられるため、帰宅時には部屋が暖まっている状態にできます。
断熱材のない古い住宅では暖房効果が薄いため注意が必要です。
電気代は他の暖房器具より高めですが、火を使わないため火事のリスクが低く、猫がいても安心して使えます。
遠赤外線パネルヒーター
- 乾燥しにくい
- ニオイ・風・動作音がない
- 安全装置付きモデルなら猫がいても安心
遠赤外線パネルヒーターは、風を出さずに部屋をじんわりと暖めるタイプの暖房器具です。
操作が簡単で持ち運びもしやすく、猫がいる家庭にも人気があります。
メリット
- 乾燥しにくい:温風が出ないため、肌や喉が乾燥しにくい
- 静音設計:ニオイや動作音がなく、猫がビックリしたりストレスを感じる心配がない
- 使い方に柔軟性:狭い部屋なら1台で、広いリビングでは部分暖房として活躍
猫がいる家庭では、以下の機能が付いているか確認すると安心です。
- 転倒時自動OFF機能:万が一倒れても安全に停止
- キャスターのロック機能:勝手に動かないように固定可能
- 低温設計の表面:触れてもやけどしにくいタイプを選ぶと◎
遠赤外線パネルヒーターは、「静かで快適に使える」「安全装置付きなら安心感アップ」という点で、猫と暮らす家庭にピッタリな暖房器具です。
セラミックヒーター
- 狭い部屋やサブ暖房に最適
- コンパクトで持ち運びしやすい
- 長時間使用時の電気代に注意
比較的暖かい地域に住んでいる家庭や、猫が過ごす狭いスペースを手早く暖めたいときにおすすめなのがセラミックヒーターです。
スイッチを入れるとすぐに温風がでますが、パワーが弱いので、メイン機としては弱くサブ機としての利用向きです。
小型で軽いので狭い部屋や猫用のスペースでも設置しやすく、必要に応じて簡単に持ち運べます。
本体価格は安いもので5,000円前後から購入可能です。
ただし、電気代はエアコンと同程度かかる場合があります。長時間の使用ではコストがかさむため、補助暖房として使うのが理想です。
こたつ
- 電気代が安い
- スイッチを入れるとすぐに暖かくなる
- 床の掃除がしづらくなる
猫も大好きなこたつは、電気代が安く経済的なので、光熱費を気にせず快適に使えます。
スイッチを入れてから暖まるまでの時間が短いため、エアコンと併用して部分的に暖めたいときにも便利です。
ただし、こたつを置くことで床の掃除がしづらくなることがあります。この点が気にならない人や、掃除の工夫ができる人に特におすすめです。
最近はデザイン性に優れたこたつ机も増えており、季節を問わず1年中使えます。
猫がこたつの中でくつろぐ姿はかわいく、ペットと暮らす家庭には人気の暖房器具です。
ホットカーペット
- 電気代が安い
- フローリングタイプは掃除がしやすい
- 絨毯タイプは洗濯機で洗える商品もあり
猫がゴロゴロくつろぐのにぴったりなホットカーペットは、メインの暖房としてはやや物足りませんが、補助暖房として便利です。
ホットカーペットには主に【フローリングタイプ】と【絨毯タイプ】の2種類があります。
【フローリングタイプ】は、防水加工されているため、水や猫の吐き戻しなどで汚れてもサッと拭き取れるのが魅力です。清潔に保ちやすく、掃除の手間も少なく済みます。
【絨毯タイプ】は、洗濯機で丸洗いできる商品もあるため、猫やペットがいる家庭でも衛生的に使用できます。さらに、ダニ退治機能や抗菌加工付きの商品を選べば、より清潔で安心です。
ホットカーペットは、猫が過ごすお気に入りの場所を温めながら、人間も補助暖房として効率よく使えるのが魅力です。
猫は寒がり!猫と人間では結構違う
先日、動物病院で獣医さんに「猫は寒がり」と言われました。
確かに「猫はこたつで丸くなる」という歌詞は当たっているようです。
この話になったきっかけは、我が家の猫の行動です。
夏になると玄関のタイルの上でよく寝ているのですが、30度を超える真夏日でも、クーラーが効いた部屋へ連れて行くとすぐに玄関へ戻ってしまいます。
獣医さんによると、「クーラーの効いた部屋は猫にとって寒すぎるから戻っているのだろう」とのことでした。
真夏のクーラーが効いている部屋が猫にとって寒いということに非常に驚きました。
猫と人間はこれだけ違いがあるということを知っておくといいかもしれません。
猫に暖房はいつから使うといい?目安と寒がりサイン
猫に暖房を使い始めるタイミングは、お住まいの地域や気温、そして猫の寒がり度によって変わります。
一般的には、10月〜11月ごろから翌年の4月ごろまでが使用期間の目安です。
ただし、カレンダーよりも大切なのは猫の様子を観察すること。寒さを感じているサインを日頃からチェックしておきましょう。
猫が寒がっているときのサイン
- 体を小さく丸めて寝ている
- 部屋の中で暖かい場所を探すようになる
- 飼い主にピタッとくっついてくる
- 布団に潜り込んでくる
これらは「そろそろ暖房や毛布の出番」というサインだと分かります。
我が家の猫の場合、夏は玄関のタイルでよく寝ていますが、秋以降になると玄関では寝なくなり、南や西向きの窓辺で日向ぼっこをするようになります。
暖房を使うほどではない季節は、毛布を出しておくと、くるまって寝ています。
暖房代わりとして湯たんぽを使うのもオススメで、最近はお湯を使わないタイプもあるので便利です。
猫に暖房を使うときに気をつけること
今回ご紹介した暖房器具は、ストーブや石油ファンヒーターに比べて比較的安全性が高いものが多いです。
しかし、猫と一緒に安心して使うためには注意点があります。ここでは、暖房を使うときに気をつけたいポイントを5つにまとめました。
温度管理
猫が快適に過ごせる室温は21〜28℃前後と言われています。
15℃を下回ると寒がりやすくなるため、エアコンやヒーターを活用しましょう。
低温やけどに注意
猫は寒いと長時間ずっと同じ場所で寝続けることがあります。
ホットカーペットやこたつなどは低音設定にしたり、定期的にスイッチを切るなど、つけっぱなし状態が続かないように気をつけると安心です。
コードはカバーをして安全対策
猫は好奇心旺盛なので、暖房器具や家電のコードを噛んでしまうことがあります。
そのままにしておくと、感電や火災など重大な事故につながる危険があるため注意が必要です。
猫がコードを噛んでしまう場合は、コードをスッポリ覆える専用の配線カバーを取り付けることで、猫が直接コードに触れられなくなり、安全性が高まります。
コンセント周りの安全対策
猫がコードやコンセントに差し込んでいるプラグに興味を持つと、感電や火災の危険につながります。特に子猫や遊び好きな猫は注意が必要です。
コンセントには、「コンセントガード」を使うことで、いたずら防止だけでなくホコリや毛の侵入も防げるため安全性が高まります。
水分補給
猫は自分から積極的に水を飲まないため、飼い主の工夫で水分補給をサポートすることが欠かせません。
簡単にできる水分補給は、「ちゅ〜る」のようなウェットタイプのおやつやウェットフードを与えることで自然に水分が摂れます。
家の数か所に新鮮な水を置き、猫がどこでも飲めるようにしましょう。
猫も飼い主も快適に過ごせる暖房を選ぼう
猫を飼い始めると、生活スタイルや部屋づくりを猫に合わせる工夫が必要になります。
特に若い猫はイタズラ好きで、ゴミ箱を漁ったり、カーテンや網戸に登ったり、戸棚を開けて中のモノを出してしまったりと行動が活発です。
暖房器具にはたくさんの種類がありますが、猫がいても安全に使えるものは限られています。
猫のイタズラの傾向や部屋のの広さ、電気代、暖房効果、価格などを比較して、何を重視し、何を妥協するかを明確にすることで、後悔しない選び方ができます。